今週のお題「最近見た映画」
WOWOW加入者なので、選り好みしなければ映画見放題な我が家。
最近と言えるかは微妙な時期に主演生田斗真の人間失格を自宅鑑賞。
人間失格の原作は学生時代に読了済。超モラトリアム期、時間を無駄遣いし、サカナクションの「アイデンティティ」ばりに自我自我煩かった時期に読んだからか、この本とか、あと映画でいうと時計仕掛けのオレンジとかにやたらと感銘をうけていた。
生きにくさを感じていたい。大人になりたくない。なんて本気で思っていた。ふりかえるとちょっと痛い。(今は感じたくなくても世の中の厳しさをビシビシ感じております)
ということで、どういうことかわからないけど、この映画はこんな人が観たらいいかもね、と思ったところを紹介。
こんな人におすすめだよ☆
静かな映画が苦ではない。
この映画、大変静かである。純粋にこの小説のいいところを出したい!と思うと、映像化しても盛り上がりに欠ける映画監督泣かせの小説なのかもしれない。主人公が人生に懊悩する話が、主人公本人の視点で進んでいくため、当の本人が陰気な上に鬱々としていることが多い。よって終始暗澹さが漂い、静かな映画に仕上がっているので、静か過ぎると睡魔に襲わられるタイプの人は最後まで見られない可能性があり、静寂に強めな人におすすめである。
人間失格を読んだことがある人、または読むつもりはないけど概略が知りたい人
観た感じ読んだ事がある人ではないとわかりにくい部分があるようで、隣で一緒に観ていた家族からすると、え?なんでなんで?というワープ的な部分もあるようだった。
二時間って長いように感じるが物語をまとめようとすると案外短い。
読んだ事がある人なら、一つのシーンの理由が読んでない人よりはわかる。詳しさのスタートラインの違いにより、楽しめる要素が増えるかもしれないということでおすすめ。
一方真逆だが、元々文学にさほど興味はなく、読むつもりはないけどとりあえず有名どころを押さえておきたい人にもおすすめする理由は、この映画が原作に近いからである。
話の流れは原作をよんでいなくてもこの映画を観れば本質はさておき(私もぞんじあげませんが)概略はつかめる。要領のいい人ならパラっと通読した人と同等以上のことがいえると思う。雑学として蓄えておいて、いつか文学やら本やら好きな人と話す時に役立つ。
先入観持たずに観れる人、または先入観すら飲み込める程器の広い人
実写化作品についてまわる、原作ファンとの想像の不一致。原作好きだけどファンと言える程心酔していないので、そこまで頑なになるような事もないのだが、主演の生田斗真がジャニーズってところで素直に観れない部分があった。
2010年の映画で生田斗真って当時20代半ば、自堕落な主人公は沢山の女性達と出会うんだけど、中には小池栄子とか、石原さとみとか、いるんだけど、何故か絡みのシーンがあるのは歳の差10〜40越えの大がつきそうな女優の方々。
なんだろう、いや、いいんだ、原作にだってさらっとしてる気はするけどあるシーンだし、別に生田斗真のファンでもないし、でももし私がファンだったら初主演なんだしジャニーズなんだし、寧ろ可愛い石原さとみや、綺麗な小池栄子とどうにかさせてやれよって思うんだけど、あくまで作品重視?ファンの気持ちはあえて汲み取らずコレなのか、逆に汲み取った結果色々なNGを回避した結果コレなのか、私はジャニーズに疎く、知識が断片的なせいもあり、いらない妄想ばかり膨らんでしまい、変なエネルギーを消費した。
なので、そういう先入観ない人か、全て受けいれて観れる人か、作品として割り切って観れる人にはおすすめである。
ジャニーズ(または生田斗真)ファンの人
言わずもがな…。
最後に、ジャニーズは最近大変そうだけど…
生田斗真と言えば、ドラマ「俺の話は長い」の演技が、自然体で好印象だった。(生田斗真が演じている役が小賢しいニートのドラマです)
森田剛(唐突ですいません、映画に出演しています)は映画ヒメノアールをみて今までのミュージックフォーザピーポー感(?)が180度変わった。(森田剛が演じてる役がべらぼうに怖い映画です)
あとは岡田准一や二宮和也、ジャニーズ感ないけど風間俊介等、個でも十分実力備わってそうな役者さんは大所帯のジャニーズにも結構いる。
最初は初々しいアイドル感丸出しで突然世間から評価される立場に放り出されて、未熟だろうが体当たりで演技をしていかなくてはいけないという、幸運なようで過酷な状況を乗り越えていくわけだから、持ち前のセンスだけではなく、人知れず一生懸命努力して成長してる人も沢山いるのだろう。
時代の変容にジャニーズ事務所がどこまで耐えられるかはわからないけれど、一生懸命頑張っている人はジャニーズだろうがなんだろうが暖かい目で見守っていきたいと感じる作品だった。
本当に最後に、大きな声では言えませんが、堀木役の俳優さんは良かった。
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